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お気楽絵描きの犬とバイクとアウトドア

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エディの記憶

友人宅にエディという名前のダルメシアンがいた。

アニキ分の同居犬で、まったく性格は違うけど仲良しのサンドロというビーグルを一緒に連れ、その友人と毎週末集まってはその頃仲間うちでブームだったシーカヤックに乗ってよく遊んだ。

友人がカヤックに乗って陸を離れると、ヨットハーバーの船着場に置いて行ったエディが落ち着かなくなり、陸続きになってる最先端の湾の出口まで悲しそうな声で吠えながら友人が漕ぐカヤックが見えなくなるまで見送った。

そして、友人が沖から戻り湾の入り口に姿を見せると一目散に走って行き、船着場の先端から落ちそうになりながら狂喜乱舞して友人の帰りを待っていた。

そんな様子を戻った友人に話すと、嬉しそうに笑った。

「サンドロは家族みんなの犬だけれど、エディは私ひとりの犬だから・・・」友人はそう言っていた。

エディは4歳で命を全うした。
 
急性腎不全・・・

心無い住民が、野良猫を駆除するために毒入りの食べ物を近隣に撒いたそうで、発病した当日、友人宅の敷地内に心当たりのないパンのかけらがいくつか落ちているのを発見、エディがそれを食べてしまったのではないかということだったが、それは想像の域を出ない。

動物病院に数日間入院し治療を続けたのだけれど、もうこれ以上は・・・と判断した友人が自宅に連れ帰り最後を看取った。


友人が沖へ沖へとゆっくり漕ぎ出してゆく。

エディは必死に叫びながら、ススキの穂を鼻先でかき分け水際を走り、水平線に浮ぶ友人のカヤックが小さな小さな点になるまでじっと瞬きもしないで見つめていた。

エディが亡くなって半年後、我家にパティがやって来た。

エディの記憶_f0054783_22424233.jpg

by r100rbeemer | 2008-09-19 22:46 | 犬の話

さすらいのお気楽絵描きがつづる呑気な日常生活


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